目次
はじめに
バドミントンは瞬発力、俊敏性、持久力を必要とするスポーツです。特に、コート内での俊敏な移動や方向転換、シャトルに食らいつく反応が求められるため、【ダッシュ】の練習は非常に効果的です。本記事では、バドミントンの練習メニューにダッシュを取り入れる方法や、その効果について詳しく説明します。
この記事におススメの人
- 社会人クラブのプレーヤー
趣味としてバドミントンを楽しんでいる方々も、自身の何が足りないのかを知る機会になります。大会で結果を残したいなと言う方はぜひご覧ください。
- コーチや指導者
プレーヤーの基礎技術を向上させるための方法を探しているコーチや指導者にとって、基礎トレーニングの重要性を理解することは、指導方法の向上につながります。 - プレーヤーの保護者
ついつい子どもがプレイしているとあれこれアドバイスしたくなるのが親ですよね。しかし、あれこれ口に出しているものの、実は専門的なことは良く知らないという方はぜひこの際に覚えてください。
ダッシュの基本
ダッシュとは、短距離を全力で走る運動です。バドミントンにおけるダッシュは、主にコート内での素早い移動に活用されます。以下に、基本的なダッシュの方法を説明します。
ダッシュの方法
- ウォームアップ
- 急なダッシュを行う前に、必ず十分なウォームアップを行います。軽いジョギングやストレッチを取り入れて、筋肉を温めます。
- スタートポジション
- 両足を肩幅に開き、膝を軽く曲げます。前足に体重をかけ、後ろ足で地面を蹴る準備をします。
- アームドライブ
- 腕を前後に大きく振りながら走ることで、全身のバランスとスピードを保ちます。腕の動きは足の動きに連動させることがポイントです。
- スピードの維持
- ダッシュ中は、視線を前方に向け、背筋を伸ばして走ります。腰を高く保つことで、最大のスピードを維持できます。
- フィニッシュ
- ダッシュの終わりには、徐々にスピードを緩め、スムーズに停止します。急停止はケガの原因になるため避けます。
ダッシュのバリエーション
ダッシュには様々なバリエーションがあります。以下にいくつかの方法を紹介します。
- 短距離ダッシュ
- 10~20メートルの距離を全力で走ります。これにより、瞬発力とスピードが鍛えられます。
- インターバルダッシュ
- ダッシュと軽いジョギングを交互に繰り返します。例えば、20メートルダッシュ→20メートルジョギング→再びダッシュというサイクルを行います。これにより、持久力と回復力が向上します。
- 方向転換ダッシュ
- コート内で急な方向転換を伴うダッシュを行います。例えば、前方にダッシュ→左に方向転換→再びダッシュという形です。バドミントン特有の動きをシミュレートできます。
- この場合、バドミントンのフットワークで動いた方が良いのかと疑問に思う方も多いと思います。結論は「ダッシュの練習の時は基本的なダッシュを心掛けること」です。
- 方向転換時に床を速く蹴って違う方向に進む運動はバドミントンでは行わないかもしれません。しかし、急な方向転換に必要な体幹や股関節周りの筋肉を刺激するには基本的なダッシュトレーニングが必要です。以下の動画の切り替えし、動作を参考にしてください。
ダッシュの効果
バドミントンにおけるダッシュの効果は多岐にわたります。以下に主要な効果を挙げます。
瞬発力の向上
短距離ダッシュは、特に速筋繊維をターゲットにしたトレーニングです。速筋繊維は爆発的な力を発揮するため、バドミントンのように急激な動きや強力なショットが求められるスポーツにおいて非常に重要です。短距離ダッシュを繰り返すことで、速筋繊維の成長と強化が促進され、短時間で大きな力を発揮できるようになります。結果として瞬発力が向上します。
持久力の向上
バドミントンの試合は長時間にわたることが多いため、選手は持久力を維持しながら何度もダッシュを繰り返す能力が求められます。短距離ダッシュトレーニングは、有酸素能力と無酸素能力の両方を向上させ、試合中の疲労を遅らせる効果があります。また、インターバルダッシュなどの練習は、心肺機能を強化し、持久力を向上させます。これにより、試合全体を通して高いパフォーマンスを維持することができます
俊敏性の向上
バドミントンでは、シャトルの予測不能な動きに対して素早く反応する必要があります。短距離ダッシュトレーニングは、スタート時の爆発力と反応速度を向上させるため、ネット前のドロップショットや後方へのスマッシュなど、瞬時に位置を変更する動作がスムーズになります。方向転換ダッシュなどの練習は、俊敏性を高め、コート内での素早い方向転換や反応を鍛えます。これにより、相手のショットに対する対応が迅速になります。
メンタルの強化
短距離ダッシュは非常に高強度であり、身体だけでなく精神的にも非常に厳しいトレーニングです。これを繰り返し行うことで、プレーヤーは自分の限界をさらに伸ばし、ストレスやプレッシャーに対する耐性が向上します。この過程で、精神的タフネスが養われます。また、短距離ダッシュのような高強度運動は、脳内でエンドルフィンの分泌を促進すると言われています。エンドルフィンは「幸せホルモン」とも呼ばれ、ストレスの軽減や気分の向上に寄与します。これにより、アスリートは精神的にリフレッシュし、ストレスに対する耐性が向上します
練習メニューの例
以下に、バドミントンの練習メニューにダッシュを取り入れる具体的な方法を紹介します。
ウォームアップ
- ジョギング(5分): 軽いジョギングで体を温めます。
- ストレッチ(10分): 全身のストレッチを行い、特に脚部と腰部を重点的にほぐします。
メインセッション
- 短距離ダッシュ(10本)
- 20メートルの距離を全力で走ります。各ダッシュの後には、30秒の休憩を挟みます。
- インターバルダッシュ(5セット)
- 20メートルダッシュ→20メートルジョギング→再びダッシュというサイクルを1セットとして行います。各セットの間には、1分の休憩を挟みます。
- 方向転換ダッシュ(10本)
- 10メートル前方にダッシュ→左に90度方向転換→10メートルダッシュ→右に90度方向転換→10メートルダッシュという形で行います。各ダッシュの後には、30秒の休憩を挟みます。
クールダウン
- ジョギング(5分): 軽いジョギングで体を冷やします。
- ストレッチ(10分): 全身のストレッチを行い、特に使用した筋肉を重点的にほぐします。
注意点とアドバイス
短距離ダッシュは多くのスポーツ選手にとって効果的なトレーニング方法ですが、正しく行わないと怪我のリスクが高まる可能性があります。以下に、ダッシュトレーニングを行う際の注意点とアドバイスを詳しく説明します。
ケガの予防
ウォームアップの欠如は怪我のリスクを高めるため、ダッシュを始める前に必ず適切なウォームアップを行うことが重要です。ウォームアップには、動的ストレッチや軽いジョギングなどが含まれます 。トレーニング後にはクールダウンを行い、筋肉をリラックスさせることが重要です。軽いジョギングや静的ストレッチを行うことで、筋肉の回復を促進します 。
フォームの確認
正しいフォームでダッシュを行うことは、効果を最大化するために不可欠です。コーチや走りの専門になる方の指導を受けながら、フォームの確認と修正を行うことが勧められています。
足元の状態に注意
不適切な靴や不整地でのダッシュは、足首や膝の怪我を引き起こす可能性があります。適切なランニングシューズを履き、平坦な地面でトレーニングを行うことが推奨されます 。
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適切な休息
高強度の練習は筋肉に大きな負担をかけるため、十分な休息が必要です。練習後は適切な栄養補給と休息を取ることで、体力の回復と筋肉の成長を促します。また、トレーニングの効果を最大化するためには、十分な休息と質の良い睡眠が必要です。これにより、身体が回復し、次のトレーニングに向けて準備が整います 。
継続的なトレーニング
ダッシュの効果を持続させるためには、継続的なトレーニングが必要です。週に2~3回の頻度で練習メニューに取り入れることで、持続的な向上が期待できます。
まとめ
バドミントンにおけるダッシュの練習は、瞬発力、持久力、俊敏性を向上させるために非常に効果的です。正しい方法でダッシュを取り入れることで、試合中のパフォーマンスを大幅に向上させることができます。ウォームアップ、メインセッション、クールダウンをバランスよく組み合わせ、継続的なトレーニングを行うことで、バドミントンプレーヤーとしての能力を最大限に引き出しましょう。